「紀州のドン・ファン」と呼ばれた資産家の男性を殺害した罪に問われている元妻の裁判員裁判で、検察側は無期懲役を求刑した。 【画像】「紀州のドン・ファン」元妻に検察側は無期懲役を求刑した 廷内の様子を見る
「被告人が犯人であることは十分に証明された」
6年前、和歌山県田辺市の自宅で死亡した「紀州のドン・ファン」こと野崎幸助さん(崎はつくりの上部が立)。 その当時の妻で、野崎さんに覚醒剤を摂取させて殺害した罪に問われている、須藤早貴被告の裁判員裁判が18日結審した。 初公判で無罪を主張した須藤被告はこれまでの裁判で自殺や事故の可能性を主張し、事件性や犯人性が争点になっていた。 18日の求刑で検察側は「殺人事件であること、被告人が犯人であることは十分に証明された」、「野崎さんが覚醒剤を摂取したとされる時間に、その場にいたのは被告だけで、覚醒剤を摂取させるタイミングは十分にあった」求刑理由が読み上げられる間、須藤被告は資料に目を落としつつ、時折、検察官を見つめるように聞いていた。 そして、検察側は「遺産を得るために犯行に及んだ。極めて悪質」「反省の態度がなく証拠を見て弁解を組み立てて話しているのは明らか」などとして無期懲役を求刑。 その際、須藤被告に動揺するなどの様子は見られなかった。
弁護側は検察側が直接的な証拠を出していないことを指摘
続いて最終弁論を行った弁護側は…、 「薄い灰色をいくら塗り重ねてもクロにはならない」「結局、どういう方法で覚醒剤を飲ませたかわかっていない」と主張し、検察側が直接的な証拠を出していないことを指摘した。 最後に最終陳述で須藤被告が「弁護士が何度も言っていましたが、ちゃんと証拠を見て判断していただきたいです。よろしくお願いします」と口を開いた。 判決は12月12日に言い渡される予定だ。 (「イット!」11月18日放送より)